神棚に一本だけ入った榊は、父の知恵だった。

こんなことあったよ

生前整理アドバイザーの清水雅美です。85歳を越えた義父母と父、三人に翻弄されながらも日々学ぶことが沢山あります。老いに寄り添うことは、自分の人生のあり方を考えることでもあります。

毎朝の日課は神棚に手を合わすことから

 

実家の神棚に一本だけいれてある榊が飾られていました。

神棚の下には木製の踏み台脚立。

昔は恰幅の良かった父もいつしか小さくなり、神棚は脚立なしでは届かなくなっていました。

 

物心ついたときから

朝は父の神棚にむかっての柏手の音

祖母の仏壇に向かってのおりんの音が、当たり前の朝の風景でした。

毎日の無事や願いを神や仏にお願いせずにいられないような我が家だったと今なら理解できます。

そんな時代だったのかもしれません。

もう何十年も父は神棚に手を合わせてきました。

水と塩と榊を供えて

なぜ一本だけ?

 

8月暑い日に実家にいったときには、洗面台に束になった榊が2束枯れたまま置かれていました。

理由を聞くと

「体がふらついてな」

「すぐに枯れるし」

もう、脚立なしでは、届かなくなってしまっていたから

「危ないから下に飾っておけば」と簡単に言って済ませた私でしたが

 

次にいったときには

榊が一本だけ飾られていて

一本だけ入れておけば長持ちすることに気がついた父は

すごい発見をしたような顔で笑う。

 

造花も考えたけど

それならいいよね。

榊はどうかざるの?

榊はツバキ科の植物

”神様と人との境にある木”という意味でサカキと呼ぶ説や

葉がおちることがないため”栄える木”とする説もあるとか

本来は左右1本ずつ榊立てを使用して飾る。と書いてあった説明もあり

何本かまとめて飾るのもありで

造花も売っている。

「榊の飾り方に決まりがあるわけではなく家庭でできる範囲で飾って頂いて結構です。」

とブログの中で言ってくださってる神主さんもいて

 

さすが懐が深い。

ちょっと、幸せな気分になった私です。

 

 

投稿者プロフィール

清水雅美
笑顔とお住まいをぴかっと輝かせるお手伝い
清掃マイスタ―認定講師、生前整理アドバイザー清水雅美です。
あったかいつながりを大切にします。

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